【印刷・製本の豆知識】いろいろな用紙の種類

コート紙

光沢があり表面がツルツルしている用紙です。特殊な薬品を塗付することによって、紙の表面を平らにして滑らかにし、インクの乗りをよくしている為に発色が良く、フルカラー印刷に多く使用されます。写真などのカラー画像を印刷したい場合は見栄えが良くなります。

紙の厚みは四六判で63kg<68kg<73kg<90kg<110kg<135kgと重くなるにつれ厚くなります。
フルカラーで印刷する各種パンフレット、ポスター等に使われることが多いです。

◇使用例:商品カタログ、会社案内など。

用紙見本 コート紙

マットコート紙

光沢が抑えられており、コート紙より厚手に感じる用紙です(紙表面の滑らかさはコート紙より劣ります)。コート紙よりはツヤは少なく、上質よりはツヤがある紙です。
コート紙との違いは、ツヤが少ない分、表面が反射せず指紋が目立たないなどの特徴があり、ボールペンで文字を書き込みたい場合などマットコート紙の方が適しています。

紙の厚みは四六判で63kg<68kg<73kg<90kg<110kg<135kgと重くなるにつれ厚くなります。
フルカラーで印刷する冊子やパンフレットに重圧感や高級感を出したい時には、マットコート紙の使用をおすすめします。

◇使用例:商品カタログ、会社案内など。

用紙見本 マットコート

上質紙

化学パルプ100%にて製造された用紙で塗料は塗付されておらず、光沢や艶は少なく紙の表面がざらざらしています。表面がざらざらしているので、色が沈んでしまう(少し暗くなる)傾向にあるので、カラー印刷よりはモノクロ印刷に適しています。コート紙に比べると値段は比較的安価です。

紙の厚みは、四六判で45kg<55kg<70kg<90kg<110kg<135kgと重くなるにつれて厚くなります。
ページ数の多い冊子などの本文の印刷に使用されることが多いです。

◇使用例:製品マニュアル、報告書など。

用紙見本 上質紙

色上質紙

色付きの上質紙です。
各種表紙や本文の中扉、チケットなどに使用することをおすすめします。

厚みは、薄口(上質55kg)<中厚口(上質70kg)<厚口(上質90kg)<特厚口(上質110kg)<最厚口(上質135kg)<超厚口(上質180kg)で表現され連量(kg)表記を使用しません。

またA色(B・Cを除く28色)・B色(黄・みどり・赤・白)・C色(黒)と分けられており、連量とは別にA<B<Cにつれて金額が高くなります。

◇使用例:発表会プログラム、論文の表紙中扉など。

用紙見本 色上質
用紙見本 色上質

レザック66

凹凸があり、カーフ(孔牛の皮)風の模様がある用紙です。凹凸が若干インクの乗りが悪く白抜けする場合がありますが、気にならない程度です。箔押しや浮き出し加工などの適正は悪くないので、上手く印刷と組み合わせれば豪華な仕上りになります。

厚みもあり、耐久性も高いので冊子やプログラムの表紙として使用することをおすすめします。
高級感も出ますし、年度や季節などによって色を変えて使用してみてはいかがでしょうか。

厚みは、四六判で100kg<130kg<175kg<215kg<260kgと重くなるにつれて厚くなります。

◇使用例:論文、報告書など。

用紙見本 レザック